記念特別講演
「どこにでもある街とどこにもいないわたし」
地域性を形態、構造、環境の中に深く織り込んだ建築をつくりつづけ、地域社会に貢献し、文化を創生してきた建築家・内藤廣氏をお招きし、地域と生きる建築のありかた、果たすべき役割について、下記の視点から語っていただきます。
「地域には異なる二つの願望がせめぎあっている。〈地域に身を埋めて大地とともに生きようとする力〉と〈地域から離脱しようとする力〉である。コミュニティとは〈閉じようとする力〉のことであり、もうひとつは近代という名の〈開こうとする力〉のことである。二つの力は建築に異なる姿を与える。前者は、伝統であり地域の素材であり固有性である。後者は、近代的な技術でありガラスなどの近代的な素材であり匿名性であり、その果ての情報革命のことである。しかし、近代的な技術は暮らしの隅々まで例外なく浸潤している。建築が地域に内在するこの矛盾を乗り越えることができるのかを論じたい。」(内藤廣)
日時 |
9月4日(金) 15:00~17:00(14:00受付・開場) |
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会場 |
東海大学湘南キャンパス 2号館2N-101室 |
定員 |
700名 (事前申込先着順・入場無料) |
申込み |
お申し込みは終了いたしました。 |
講演者:内藤 廣(ないとう ひろし)
東京大学名誉教授、建築家
1950年生まれ。1976年早稲田大学大学院修士課程修了。フェルナンド・イゲーラス建築設計事務所(スペイン・マドリッド)、菊竹清訓建築設計事務所を経て、1981年内藤廣建築設計事務所を設立。2001〜2011年東京大学大学院にて、教授・副学長を歴任。2011年〜同大学名誉教授。主な建築作品に、海の博物館、安曇野ちひろ美術館、牧野富太郎記念館、島根県芸術文化センター、日向市駅、旭川駅、安曇野市庁舎、静岡県草薙総合運動場体育館など。
モデレーター:岩岡 竜夫(いわおか たつお)
東京理科大学教授、建築家
1960年生まれ。1983年武蔵野美術大学卒業。
1987〜1988年パリ・ベルヴィル建築大学留学。1990年東京工業大学大学院博士課程修了。工学博士。1992〜2010年東海大学にて、講師・助教授・教授を歴任。2011年より東京理科大学理工学部建築学科教授。アトリエ・アンド・アイ共同主宰。主な作品に、立体土間の家、対屋の家、アビタ戸祭、乃木坂ハウスなど。